ランの成長日記ー16 (05-03-18 up) 2005−02−26(土) 春2番? 昨日あたりから、ランの様子がおかしい。また始まったのではないか。鳴き声になまめかしさが混じる。 夜、10過ぎに外出から帰り、玄関ドアを開けると、ランが足下に待っていた。私のあとについてきまとう。コートや上着を脱ぐ時もそばで見つめていて、手を洗う時は洗面台に飛び乗ってきた。それが終わって2階の自室の上がると、いつものように勢いよく階段を飛び上がってついてきた。その間、変な鳴き声も出さなかったので、発情は収まったかのように見えた。 2005−02−27(日) 春2番 夜中と明け方、大きな声で鳴きながら2階の廊下をうろうろしていた。やはり、2回目の発情は間違いないようだ。 昼間も、家中をうろつきながら、「アウン、アウン」と大声で鳴いた。それは鳴くというより吠えるというのが適切な大声で、締め切った家の外でも聞こえるほどであった。おとなしくじっとしていると思えば、突然、廊下をさまよい出し、大声で吠える。かと思うと、床にべったりとお腹をこすりつけ、それから何回も何回も身をよじるように回転する。悶えている。 体重を量ったら、3000グラムで、ここのところ増えていない。文字通り恋の病で、食欲もなく、痩せる思いのようだ。あるいは代謝系が個体維持のためのものから、種族維持のためのものに振り向けられるために、体重が増えないのかも知れない。初回の発情が終わってまだ2週間しか経っていない。数日前に、関東地方に春一番が吹いたが、ランの体には春2番が吹いている。おばさんやミーの時には見られなかった現象でとまどうが、飼い主としてはどうしてやることもできない。せいぜい抱き上げてさすってやるくらいだ。例の雄ネコがうろついているので外に出すわけには行かない。この雄ネコのために、発情が誘発されているのかもしれない。 2005−02−28(月) 襟巻き 午後、艶めかしい声で吠えていたランが私の書斎にやってきた。抱き上げて膝の上に乗せ、撫でてやる。おとなしくなってしばらくそのまま膝の上にいた。そのうち膝から下りた。また他の部屋に行くのだろうと気にもせず私はパソコンのディスプレイに向かっていた。しばらくして、首筋にいつもと違う感触がした。ちょっと振り返ってみたら黄色い毛が目に入った。椅子の上に敷いていたムートンの敷物だと思って気にもしなかった。さらに少しして、ムートンの敷物ではなく、ランが椅子の背もたれの上に横たわっていることに気がついた。椅子は以前、奮発してかなり高価なものを購入し、背もたれの部分も10センチほどある厚さで、ランはいつの間にかそこに上がって、長々と寝そべっていたのだ。 2005−03−01(火) ガラス戸 今朝も明け方、ランの吠える声で目を覚ました。しかし、昼間はおとなしくしていた。。春2番も今日で終わったようだ。リビングのガラス戸を自分でこじ開けて、庭に出た。初めてのことだ。幅120センチもある重いガラス戸も両手をこじ入れてあけることができるようになったのだ。夕方、私の書斎にやってきて、膝の上でしばらく寝ていた。夜も昨日までとはうってかわっておとなしくしていた。 2005−03−02(水) ガラス戸 昨日に味をしめたのか、朝から盛んにリビングのガラス戸のところに行き、こじ開けようとする。鍵をかけてあるので今日はあけられない。 2005−03−07(月) ランの母ネコ 午後、ランの母親を見た。我が家から直線距離で300メートルくらい離れた所、妻がランを拾い上げた道路に面した家の前を通った時、庭の餌皿を前に2匹のネコがいた。背中を見せている三毛猫を見た瞬間、ランの母親に間違いないと直感した。三毛の模様がランよりはっきりしたネコだったが、全体の雰囲気がランを思わせた。顔を見たかったが、背を向けたままで、動かなかった。こちらを向いてくれないかとしばらくフェンスの間からのぞいていたが、じっとしていた。他人の庭をいつまでものぞいているわけにもいかないので、あきらめて立ち去った。もう一匹は茶色のぶちネコであった。2匹とも飼い猫ではなく、庭で餌を与えているだけのように見えた。ネコ好きの家なのだろう。この家の玄関先にはもう1匹の白いネコがいて、置物のようにじっとしていた。 ランの尻尾が最近とみに太くなってきた。 2005−03−10(木) ネコ狩り 2,3日前から、後ろ隣の家の生け垣に紙札がぶら下げてあった。斜めになっていて一目では読めなかったが、「庭の通り抜け」という字が目についた。うちのネコが庭を通り抜けられて困るというのだろうかと、心配したが、この家の猫もいつも我が家のやってきているから、そんなことはないだろうと思っていた。 今日、紙札を表に向けて読んでみた。内容はネコ狩りをしないで下さいというもので、庭の通り抜けくらいは大目に見て欲しい、ネコには不妊手術をしてあって害はないというものであった。そういえば、最近、うちの2階のベランダでよく日向ぼっこをしていた例の茶のぶちネコが見えない。もう1匹の黒いキジ猫の姿は見える。恐らく、ぶちの方がネコ狩りにあったのではないか。 近所の人がネコをいやがり、自分の庭に入ってきたのを捕まえて保健所に引き渡したのではないかと想像した。ネコ嫌いの人にとってはネコが自分の庭に入ることは我慢ができないのだ。ランを外に出す時は名前と電話番号を記入した首輪をつける。保健所では首輪のついた飼い猫まで処分してしまうことはないだろう。 ランは春2番もすっかり収まりおとなしい。出てきたピンクのスーパーボールを廊下や、ダイニングで転がして遊んでいる。そんな姿を見ると、まだ子供だと思う。おばさんには相変わらず飛びかかったりしている。おばさんは以前のようにむやみの威嚇することは少なくなったが、ランが来るとすごすごと逃げ出す。それでも、ランは寝ているおばさんに近寄り、毛をなめてやる。おばさんは特に喜ぶ様子も見せない。おばさんの方からランに近寄ったり、ランの毛をなめたりすることは今まで一度も見たことがない。 2005−03−12(土) ソックスの穴 妻が、つま先の部分がすっぽり抜け、さらにかかとの部分に5センチほどの大穴が空いた自分の靴下を示した。ランがやったのだという。汚れ物を風呂場のバケツに入れ、水に浸しておくことがよくある。ランはそのバケツの中身を引っ張り出して散らかすのだ。昨日も廊下に濡れた靴下やその他の衣類が点々と落ちていた。ランが風呂場から引っ張り出してきたものだ。その一つがちぎれた靴下である。どうやってちぎったのか、またちぎった部分はどこにいったのか、まさか食べてしまったわけではなかろうと話す。ネコは水を嫌うと言うが、ランは水が大好きだ。その点でも変わっている。 |
雪の朝、椅子から伸び上がり外を見る 05−02−25 |