ランの成長日記―5 (04−10−27 UP)
 
2004−10−13 タマネギ 
 妻が留守だったので夕食にカレーライスを作った。流しに向かいタマネギを剥いていると、ランが調理台に飛び乗ってきてまな板の前に座る。邪魔だ。タマネギを二つ切りにしランの目の前に突き出してやった。ランは何の反応も示さない。確かに、切ったばかりのタマネギはあまり臭いもせず、涙腺も刺激しなかった。しばらくすると、タマネギ臭がしだし、涙腺も刺激されたので、もう一度ランの前に突き出した。今度はランが顔をそむけた。再度顔を向けたランを見ると、目をしょぼつかせている。ネコもタマネギで涙を出すのだ。やがてランはまな板から離れたところで私を見つめていたが、しばらくすると流し台を下りてしまった。ランもまた一つ利口になった。
 
2004−10−15 テレビ
 夜、テレビを見ていた。画面はCMの時間で、最初、車が走っていた。ランはじっと見上げていた。ついでミッキーマウスなどディズニーのキャラクターがたくさん登場する画面になった。ランは伸び上がってテレビの画面に手をかけた。画面がまた変わってもしばらくそうしていたが、飽きたのかすぐにテレビには目もくれなくなった。
 
2004−10−16 住み分け
 体重1490グラム
 ランとおばさんをどう分けるかが毎日の課題だ。ダイニングキッチンと、居間と、和室の8畳をどのように仕切ってランとおばさんを隔離するかだ。餌皿はダイニングに、トイレはダイニングと廊下の2ヵ所にある。いずれの区画にもトイレがあることが条件だ。多くの場合おばさんをダイニングを割り当て、ランにはリビングと8畳と廊下を割り当てる。遊び盛りのランには広いスペースが必要だ。廊下から2階へもいけるので昼間は2階の娘の部屋か私の部屋で寝ていることが多い。天気が好い時は昼間おばさんを外に出すことも多い。おばさんは何時間も車の上で寝ている。
 
 ランが余りにうるさくおばさんにからみつくので、リビングに閉じ込めて皆で夕食をしていた。リビングとダイニングルームの間の引き戸を少し開けておいた。ランは鳴き声を出してその隙間から皆のいる方にやって来ようとした。隙間から頭を出し、ついで胴も隙間を通った。ところが最後のお尻がつかえて、ついにこちらにやって来られずあきらめて戻ってしまった。皆で、ネコは頭が通れるところはどこでも通れると聞いていたのに、ランは変なネコだと大笑いした。
 
2004−10−24 逆立つ毛
 最近では玄関に行くと、ランも必ずついてきて、外に出ようとする。もともとが親元からはみ出て道で車にひかれそうになったランだから、外に出すとどこかに行くのではないかという心配があり、なるべく外には出さないようにしている。それでも、ドアとか窓を開けた時に飛び出したことが何回かある。ランは庭を飛び回るが決して敷地の外には出ない。飛び出てしまった時は、目を離さないようにしている。とは言え、すばしこいランだから、姿が見えなくなる。どこかに消えてしまったかと心配して車の下などを見るがいない。そうしているうちにランはいつの間にか、出たところからまた家に戻っている。どうやら我が家をすみかと決めたようだ。

 今日も出たがるので、玄関から出してみた。外でおとなしくしていたのでカメラをもってきてシャッターを押そうとした。ランは車の下に駆け込んでしまった。出てくるのを待ったが出てこなかった。車の下をのぞいてみたが、いなかった。気がつくと車庫の隣、サルスベリの木の根元にいた。様子が変だ。座り込んで、背中の毛を鶏冠のように逆立てている。見ると、車庫の前の道路に茶色のぶちネコがいてランの方を見ていた。このネコを恐れて毛を逆立てていたのだ。大人の大きさくらいに見えた。よく見ると小刻みに震えている。動かないと言うより動けない様子だ。すかさずデジカメのシャッターを押した。ランはやがてその場から少し動いたが、相変わらず背中の毛は立てたままだった。私は抱き上げて家の中に入れた。抱き上げた時もまだ逆毛が立っていた。普段のランに戻ったのは家に入ってからだった。我が家に来てからおばさん以外のネコとの初めての遭遇だった。ランが震え上がった相手は時々目にするネコなので隣家の飼い猫かと思ったが、野良猫だと妻はいう。



逆毛を立ててふくれ上がったラン 04−10−24

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