ランの成長日記―4 (04−10−27 UP)
 
2004−10−04 隔離
 今日も雨降りの寒い1日。ガスレンジの横というおばさんの最後の聖域もついにランの侵すところとなり、昼間、おばさんをリビングに隔離した。ランには和室の8畳とダイニングキッチンを与えた。妻は外出し、私は自室に閉じこもってパソコンに向かっていた。ランもおばさんもおとなしくしていたようだ。昼食に部屋から出てみたら、8畳、廊下、ダイニングに何カ所かティッシューが散らばっていた。8畳においてあるティッシューの箱からランが引っ張り出して散らかしたものだ。引っかくと出てくるので面白くて、次々に引っ張り出したのだろう。
 
2004−10−05 オコジョ
 昼間はおばさんとランを隔離する。私が書斎から出て8畳の和室をのぞいたら、ランが1人で遊んでいた。スーパーのレジ袋にじゃれている。少し離れたところから、低い姿勢で狙いを定め、走ってきて、レジ袋に飛びかかる。前足でいじくり回すと、また、飛び去っていく。それからまた、狙いを定めて飛びかかってくる。こんな動作を何回も繰り返して遊んでいた。ランが飛びかかり、いじくり回すたびに、がさがさと袋が音を立てる。その音が面白いのかもしれない。
 こうした遊びを繰り返すことにより、筋肉と運動神経が鍛えられ、その体験が脳内ニューロンの新たな結合形成を通じて経験として蓄積され、一人前のネコとなっていくのだ。

 テレビの上に座り、きょろきょろと辺りを見回しているランを見て、妻は「飼い猫じゃなくて、オコジョみたいだ」と感想を漏らしたことがあった。オコジョという名前は聞いたことがあるが、見たことはない。それどころか架空の動物だと思っていた。ネットで検索してみた。写真入りでいくつかのサイトがあった。本州の中部から北部の山岳地帯に生息するイタチ科の小動物。可愛らしい顔をしているが敏捷で、肉食のどう猛な性格で、自分より大きいウサギまで襲うという。夏毛は茶色で胸前が白い。冬になると尻尾の先端の黒い部分を残して全身が白くなる。稀少な上に滅多に人前の現れないとのこと。掲載されていた写真を見ると、クリクリした目と毛色がランとよく似ている。性格も似ているようだ。
 おばさんに飛びかかるのは最初、じゃれているのだと思っていたが、首筋や背中をめがけて飛びかかる仕草は、狩りの練習をしているのではないかと思う。ウサギを狙うオコジョといったところだ。
 おばさんはめっきり太ってきた。よく食べる。ランに刺激されて食欲が出てきたようだ。元気でもある。ただ、筋力は落ちている。そのためか、以前はきちっと前に持ってきていた長い尻尾を、最近はいつも後ろに伸ばしたままだ。前に持ってくるためには筋肉の力が必要なのだろう。後ろに伸ばしているから、ランの絶好の遊び道具になり、近寄ってすぐにちょっかいを出す。

2004−10−12 一緒に寝る 
 2階への階段を上がっていると、足下にランがついてきた。いつもは1階の妻の寝室の布団の上で寝ているが、私の寝室で寝かせてみようと思った。

 私がベッドにはいるとランは上がって来て、胸の上に座る。私はそのままでしばらく本を読んだ。ランはおとなしくしていた。胸の上のランが少し重いが、ベッドの端の方に行ってくれるのを期待し、このまま眠ろうと思い、本を置き、灯りを常夜灯にした。ランは私の顔の方に上がってきて、目や鼻をなめだした。くすぐったいがしばらく目を閉じて我慢していた。そのうちに手で顔に触り、ついにはひっかきだした。これではたまらないと思い、ランを部屋の外に出し、ドアを閉めてしまった。



  電気炊飯器の上のラン 04−10−11
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