2007年1月  課題:「初夢」

夢日記から―21世紀初の夢
                               
 夢の記録を取り始めて20年以上経つ。見る前、見た後、あるいは見ている最中に、夢を記録しておこうという意識が働かないと、夢の記録はなかなか残せない。半年も飛ぶこともある。中で、1月2日の初夢とされるものの記録は断然多い。特別な思いがあるのだ。

2001年1月2日
 下重エッセイ教室のいつものハイキング仲間と山に登っている夢。かなり高い山だった。せっかく登ったのに私と妻はKさんやMさんたちと別行動をとり、さっさと下山した。下りは何もしないでも地面をまるでスキーをしているように滑り降りてしまった。

 次のシーンは外国のようでもあるし、あるいは静岡県の海岸近くでもあるようだった。高いところを目指して登っていた。幅2メートルくらいのコンクリートの城壁のような所を歩いた。隣には黒い服を着たMさんがいた。彼女は私に身体をぴたりとくっつけ並んで登った。道はまだまだ続いていた。途中で止まって前に立つ城壁を見た。垂直に立っていた。考えてみれば、今までも垂直と平らな部分の繰り返しを登ってきたのだ。靴の裏が特殊になっていて垂直の壁でも登れたのだ。しかし、この時点で私とMさんはそのことに気が付き、恐ろしくなってそこで登るのをやめてしまった。

 左手に海が見える高台の道を登っていた。やはりエッセイ教室のSさんが私たちを追い抜いていった。私も彼の後をついて行ったら、Sさんは海を背景に皆の歩いているところを写真に収めるために先に行ったのだから、ゆっくり来てくれと言った。その次には反対方向から4,5人の若者がオートバイに乗ってやってきた。オートバイを降りて私を取り囲んだ若者たちは以前同じ社宅にいた同僚達の子供だった。

 こんな夢を見ているときに「おばさん」ネコが枕元で鳴いたので起こされた。時計を見たら6時半だった。
 Sさんは常日頃カメラを持ち歩いている。昨夜やってきた長男夫妻と、長男が子供の頃のアルバムを見ていた中に、社宅の子供達の写真が出てきた。こんな背景が最後の夢にはある。

 田川のOさんからの年賀状には、枕の下に置くとよい初夢が見られると、江戸時代から伝えられている回文が書いてあった。

 長き夜の 遠の眠りの みな目ざめ 波乗り舟の 音のよきかな

 よくできた回文だ。昨夜は枕の下に敷いて寝なかったので、変な夢しか見られなかったのだろう。

2001年1月3日
 楽しい夢への再チャレンジのつもりで、昨夜はOさんの年賀状を枕の下に入れて寝たが、もっと変な夢を見てしまった。

『ニューズウイーク日本』の総務部長が出てきて、私の翻訳に対する評価表を手渡された。それには「拙い翻訳のため編集が大幅に遅れる」とコメントされていた。それで3月いっぱいで首になることになった。その後も最悪の評価に関連する夢をたくさん見たようだが覚えていない。

『ニューズウイーク日本』の翻訳者を首になったのは翌年の4月である。
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