2026年9月 課題:街角

昭和歌謡とAI

 8月のエッセイ教室の始まる前、下重先生に「灯」という課題はあったかと聞かれた。先生は同じ課題を出さないことにしている。30年を越えて続く教室であるから、課題も360を越えている。私は始まって以来の課題リストを作って教室に持参している。その時もリストを見たら「灯」は既出だった。それでは「街」はと聞かれた。これも既出だった。しばらく考えて「街角」はと聞かれた。これは従来の課題にはなかった。

 「街角」、特定された狭い場所で、思い出を探ってみたが街角にまつわるエピソードは浮かばなかった。その代わり、歌謡曲にはありそうだと思った。

 「街角」で
AIChat GPT)に聞いてみた。すると、「街角のラブソング」南沙織以下、題に「街角」が入った曲が4曲提示された。なじみのない曲ばかりだったので、歌詞に「街角」が入っている曲を聞いてみた。いくつか挙がった中に、いしだあゆみの「ブルーライトヨコハマ」があった。それでユーチューブで聴いてみた。しかし「街角」という言葉はなかった。確認のためにAIに歌詞を聞いてみた。AIは、著作権で保護されているので、歌詞をそのまま掲載できないと答えてきた。しばらくして、「ブルーライトヨコハマ」には「街角」はないと再度回答があった。

 AIの相手をしているうちに「赤い灯青い灯ともる街角に」というフレーズが浮かんできた。ただ曲名と歌手が思い出せなかった。再びAIへ「赤い灯青い灯ともる街角に」を聞く。新川二郎の「東京の灯よいつまでも」との答え。早速ユーチューブで聴いてみた。「街角」は出てこない。それではと、ユーチューブで「赤い灯青い灯」と検索する。フランク永井の「俺は淋しいんだ」に行き着く。

 フランク永井1958年(昭和33年)、佐伯孝夫作詞。

  赤い青い/ともる街角に/あの娘を捨てて/俺はゆく/さようなら/さようなら/俺は淋しいんだ/あの娘と別れて/ひとり旅へゆく
 見返るあの/星も泣いている/まぶたも/いつか熱く/なようなら/さようなら/俺は淋しいんだ/夜風に可愛や/声がきこえくる

 先生の言われた課題灯、街、街角がこの歌にすべて入っている。先生の音楽趣味はオペラなどの洋楽、自身はシャンソンを歌われる。しかし、灯から街へ、街から街角へとつながった連想は、潜在意識の中にこの歌があったとは言わないが、昭和歌謡の世界へと導くものがあったのではないか。

 私は昭和の終わり頃には、演歌のベタベタ感がいやで、ミュージック、Jポップス、中森明菜や宇多田ヒカルなどが好きだった。しかし、これらの歌を聴くのは良いが、口に乗せることができない。そこへいくと、昭和歌謡は、ゆったりとして、音域も広くなく口に乗せやす。
 何気なく口遊むのは昭和歌謡だ。「俺は淋しいんだ」などはその典型例だ。

 一方、AIには今のところ昭和歌謡は苦手のようだ。

2026-09-18up

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