19)The winner takes it all:勝者総取り
欧米、特にアメリカ社会の特徴の一つとしてよく言われる言葉。農耕と違って、狩猟では獲物を射止めた者がすべてを得る。農耕民族と狩猟民族の違いを説明するとされる言葉。
典型的な例は、アメリカの大統領選挙。50州のうち48州が「勝者総取り」方式で、1票でも多い方がその州の選挙人をすべて得る。残る2つの州でも、結果的には勝者総取りになるようだ。今年の大統領選挙では、ブッシュが得票率でもケリーを上回ったが、前回、2000年の選挙では、全体の得票率ではゴアの方がわずかにブッシュより上だった。
2年ほど前、街を歩いていて店頭で見つけた「ABBA Gold」というCDを買った。その中にThe
winner takes it all というフレーズが出てきた。アバについてはその名前をかすかに聞いたことがあるだけでどんな歌があり、どんなグループかまったく知らなかった。20年以上前に活躍したスエーデンのグループで、「ABBA
Cold」はそのヒット曲を集め、99年に発売されたもの。それがきっかけとなって、アバのリバイバルブームが起こったとされる。伸びやかなビートが心地よい。歌声も素直でいい。すっかり気に入ってよく聞くCDになっている。
曲の題名も「The
Winner Takes It All 」で、邦題は「ザ・ウイナー」である。アバの中でも1,2を争う名曲、人気の高い曲である。CDには歌詞のプリントがついていなかったが、大体の内容は見当がついた。恋愛をゲームに見立て、勝った者がすべてを手にし、敗者は運命として受け入れなければならないという。しかも、この曲は勝者ではなくて、敗者の立場から歌われている。失恋の歌である。
ネットで調べた歌詞の一部は以下のようである:
The
winner takes it all - the loser standing small
Beside the victory - that's her destiny (04/11/20
UP)
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