15) Google : グーグル、グーグルで検索する
 
 多分、最もよく使われるネットの検索エンジン。
 
 先日、高校時代のクラスメートが手紙で、ホームページの開設を知らせてきた。手紙にはHPのURLは記されておらず、代わりに「『○○○○○』でググれば出ます」とあった。一瞬、理解できなかったが、すぐに○○○○○と入れてグーグルで検索すれば、そのHPがリストアップされるということだと理解した。その通りであった。
 
 それにしても「ググる」には驚いた。手紙の主は大学の先生である。コンピュータ関係者の間では、2年ほど前からこの「ググる」という言い方はあるとのこと。グーグルはネット検索の代名詞として使われている。グーグルによる検索がそれほど一般化していることの表れだ。
 URLをいちいち入力するのは面倒で、ミスも多い。それに比べると、グーグルで検索し、そのままページを開いた方が早い。                           (04-06-20 up)
 
16)statistics:統計、 statistically : 統計的に
 
 うそには3種類ある:lie, damned lie and statisticsうそ、真っ赤なうそ、そして統計だ)と、『トム・ソーヤの冒険』で知られる作家、マーク・トウェイン(Mark Twain)は言ったとのことだ。
 
 統計のうそ、あるいは数字の魔術。日本でもよく言われる。標本に基づく統計では、その標本の選び方によって、同じ母集団でも統計数値は大きく変わりうる。標本の抽出に作為を入れれば、統計で人々をだますことは容易だ。統計データを発表する側が、都合のいいデータだけを発表することもあろう。また、58.13%といったように、実際は意味のない小数点以下まで表示されると、その数値がいかにも正しく思えるという「うそ」もある。
 
 statisticsとは発音しにくい単語だ。形容詞はstatistical, 副詞はstasticallyである。いずれも発音しにくい。
 
 かつて、海外の学会で研究成果を発表したときのこと。講演では、データを統計的に処理したとか、統計的な有意差があったとかという文脈で、何回かstatisticallyという言葉を使わねばならなかった。日本語なら、15分ほどの学会発表は原稿なしで行えるが、英語ではそうはいかない。原稿に目を釘付けにして、淡々と読んだ。
 
 発表が終わり、夜の懇親会の時、少しアルコールの回った知人のイギリス人がやってきて、ニコニコしながら「statistically! statistically!」と私の発音をまねた。イギリス人にしてはひょうきんで、ざっくばらんな人で、悪意あってのからかいではなかった。昼間の講演で私が「statistically(スタティスティカリー」と、苦労しながらぎこちなく原稿を読んだことへのねぎらいの情がこもった言い方であった。確かに「statistically」のところでは、流暢に(?)来た読み上げが、少しつかえるのを自分でも感じていた。                      (04/07/22 up)


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